とにかくすべてに全力だった高校時代

菅谷哲也

—テラスハウスで一躍有名となり、現在は映画やCMに引っ張りだこの菅谷さんですが、高校生のときはどのような学生だったんでしょうか?

菅谷哲也さん(以下、菅谷さん):僕はサッカーをずっとやっていて、そのスポーツ推薦で高校に入学したんです。だから、クラス全員スポーツマンで、3年間ほぼ男子校と同じような環境だったんですよね。

—そうだったんですか! でも、すごく賑やかで楽しそうですね。

菅谷さん:そうですね。みんな仲が良くて、男しかいないからワイワイふざけ合うような、すぐ上半身裸になっちゃうような、そんな学生でした(笑)。

—スポーツ推薦ということは、部活との両立も大変だったんじゃないですか?

菅谷さん:正直大変でした。朝練があって、授業に出て、放課後は部活で……僕はアルバイトもしていたので、もう本当に忙しい学生生活でしたね。さらに、高校2年生のときにスカウトをされて『HR』という雑誌の読者モデルもするようになったので……。

—とんでもなく多忙な高校生活だったんですね。嫌になったり、悩んだりはしなかったんですか?

菅谷さん:悩む時間もなかったような気がします。やらなければいけないことが常に目の前にあって、「朝練面倒くさいな〜」とか考える間もなく朝練の時間が来ていて。あの頃はとにかく色々なことに興味があって、そのすべてに全力でしたね。

 

「俺にこの夢は不釣り合いだ」という思いで動けずにいた

菅谷哲也

—高校生のときに読者モデルとして芸能活動をスタートされたとのことですが、そこからずっと俳優のお仕事を目指されていたんですか?

菅谷さん:いいえ、色々と迷いました。もちろん当時からこの世界に憧れていたし、俳優という仕事にもすごく興味がありました。でも、あまりにその夢が大きく感じて「俺にこの夢は不釣り合いだから、絶対になれない」って決めつけてしまって。

—確かに特殊な世界でもあるし、そういった不安はつきものですよね。

菅谷さん:でも、実際やってみないと向き不向きもわからないじゃないですか。
なので、もし皆さんがやりたいことがあって、でも不安でもやもやしているなら、自分の中だけで根拠の無い不安を抱えているくらいなら、行動してみるべきだと思います。

 

どんな仕事でも大切なのは“準備”する姿勢と好かれること

菅谷哲也

—これまで色々なアルバイトをされたとのことですが、具体的にどのようなアルバイトを経験されたんですか?

菅谷さん:色々やりましたね〜。コンビニ、焼き鳥屋さんのホール、ガーデニング……倉庫整理なんかもやりました。すごく大きな倉庫にたくさんの商品がストックされていて、それを資料にある品番を一つ一つ見ながら仕分けして梱包したり……。かなり重たい荷物を運ぶことも多かったので、頭も使うし重労働だし割とハードなバイトでしたね。

—そういったバイト経験を通して、色々なことを学んでこられたと思いますが、現在の俳優業も含めて、「働く上で大切なこと」は何だと思いますか?

菅谷さん:働いてるその時間だけじゃなく、それまでの“準備”がきちんとできているかどうか、じゃないですかね。
俳優業でいうとセリフを覚えておくこともそうですし、当日までに体調を整えておくことも準備ですよね。仕事以外の時間で、どれだけ仕事のことを考えて、準備をできているか。その姿勢はどの仕事においても大切だと思います。

あとは、「人に好かれること」も必要なことだと思います。それは決して媚びるとかではなくて、相手に嫌な印象を与えないように振る舞うことは、信頼に繋がるじゃないですか。もし、自分が何かミスをしてしまっても誰かがフォローをしてくれる。そうした関係を築くことは、すべての職種に共通して重要だと感じます。

 

「わからない」「できない」ままに通りすぎてはいけない

菅谷哲也

—今までお仕事をしてきた中で、時には失敗したりすることもあったかと思いますが、そのときはどんな風に対処されてきたんですか?

菅谷さん:今は注意された場合「注意していただいた」、「怒ってくださった」と思えるようになりましたけど、やはり高校生のときはバイト先で怒られてもふてくされたりしてましたね。

—そこから感謝できるようになったのには、何かきっかけがあったんですか?

菅谷さん:この仕事を始めてからですね。とある舞台の稽古中にどうしても上手くいかないシーンがあって、何度やっても思うようにお芝居ができなかったんです。その時に、「何でできないことをそのままにしてるんだ」「わからないことをそのままにするのは給料泥棒と同じことだ」って言われたことがあって。

—かなり厳しい言葉ですね……。

菅谷さん:確かに言葉は厳しかったんですけど、その通りだなと思って。実際に、その思うようにいかなかったシーンも、そのアドバイスのおかげで改善されてお客さんやスタッフさんに「あそこのお芝居よかったよ」って言ってもらえたんです。
それからはわからないことはすぐに質問するようになりましたし、指摘されたことに対しても素直に感謝できるようになりましたね。

 

高校生へのメッセージ

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—今の道にたどり着くまでに色々な葛藤を経験された菅谷さんだからこそ言える、現役高校生へのメッセージを一言、書いていただけますか?

菅谷さん:え、メッセージですか……。

−はい! 彼らの心に響くような言葉を!

菅谷さん:すごいプレッシャーですね(笑)。

菅谷哲也

菅谷さん:できました!

菅谷哲也

やってみる!!

菅谷さん:ベタかもしれませんが、やっぱり何事もやってみないことにはわからないと思うんですよ。「自分にはなれないだろう」とか勝手に頭で思っていても、本当にそうかはやってみないとわからない。もしそれでやってみて、仮に向いていないってわかればそれも一つの結果だと思うんです。別にそこだけが世界じゃないし、また次にいけばいいだけだから、いい意味で重たく捉えすぎずに、まずはやってみることが大事だと思います。

 

取材を終えて

「どんな仕事であっても、とにかく人から好かれる人であることは大事」と語っていた菅谷さん。その言葉通り、終始丁寧に受け答えしてくださったのはもちろん、花粉症のカメラマンを気遣ってティッシュまで差し出してくださいました。
彼の語ったように、そうした周りにいるスタッフや仕事相手に対する思いやりは、信頼感を与えます。そうした空気が画面から伝わり、みんなに愛される今の彼があるんだな、と強く感じました。
(取材・撮影/Concent

 

プロフィール

■菅谷哲也
1993年7月28日生まれ。千葉県出身。
高校2年生の頃スカウトをきっかけに、雑誌「HR」にて読者モデルとしてデビュー。2012年にスタートしたフジテレビのリアリティ番組「テラスハウス」の初期メンバーとして参加し人気に。2015年から俳優としての活動を本格化し、数々のテレビドラマや映画・舞台に出演。現在は、ドラマ『夢叶う、福井県』にて主演を務め、三井住友海上TVCM『はじめての自動車保険』に出演するなど、幅広い媒体で活躍中。最新作 dTV「テラフォーマーズ~新たなる希望」が4月24日から公開予定。